-No.1- CREED COLUMN -女子プロラグビーの青木蘭-

2024.6.5

動きやすい、疲れにくい、思い通りに自由に動ける。

人が本来持っている身体の機能を取り戻すトレーニングを通じて、人生のクオリティを上げることを目的にするCREED PERFORMANCE。トレーニングで人生のパフォーマンスをあげているメンバーの話をきく「CREED COLUMN」の運用をスタートします。第一回は、CREEDアンバサダーアスリートで女子プロラグビープレーヤーの青木蘭選手です。

青木蘭

神奈川県茅ヶ崎市出身。3歳のころ家族の影響でラグビーを始め、中学卒業と同時に地元を離れ島根県の石見智翠館高校に進学。

全国大会2連覇、キャプテンとしてMVPを獲得。卒業後は慶應大学総合政策学部に進学。3年時には同大学初の女子ラグビーチームを創設。2019年4月に横河電機株式会社に入社。社内広報紙の編集とグローバル広告の制作業務に就く。社会人2年目の9月に退職し、プロラグビー選手に転向。

CREEDアスリートアンバサダーに就任し、プロ転向後4ヶ月で日本一を達成。2023年鹿児島県と契約し、鹿児島国体代表として活動。女性アスリートの経済的自立支援、心と体の健康で豊かな「ウェルビーイング」な状態を目指すコミュニティオーナー。年間50本以上の記事制作に携わり、花王「サクセス」のCMコピーライトを担当。

CREEDに来たきっかけ

 2021年8月のアスリートキャンプに参加したことがきっかけで、CREEDを知りました。

 当時私は会社員をしながらラグビーをしていて、自分のパフォーマンスに対し限界を感じていた時期でした。そんな時にキャンプに参加し、カズさんのトレーニングを初めて体験し、自分の可能性が広がっていくような未来が見えました。

 カズさんのトレーニングで一番衝撃だったのが、まず呼吸から始まるということ。呼吸を意識することで心と体の状態を整えていき、その後のストレングストレーニングに入るという一連の流れがとても心地よかったんですよね。今までと全然違うメソッドに出会えたことで、自分の体やパフォーマンスにどんな変化が起こるのかすごく楽しみになり、その日を境に、カズさんにトレーニングをみていただき、アンバサダーアスリートとして活動させていただいています。

CREEDでいろんな競技の選手に会う機会が多い中で、感じること

 2021年10月に会社を辞め、プロ選手になることを宣言し独立しました。その時に、CREEDでトレーニングする選手たちからたくさんお話を聞きました。メジャー競技とマイナー競技でもそうですが、世界レベルで戦う選手と国内レベルで戦う選手でも練習環境やサポート体制に差があることを

感じましたね。特に女性アスリートに関しては、男性アスリートに比べて競技だけで生活ができない選手が多くいると思います。

 競技を本気でやる熱量は同じでも、スポーツビジネスが成立しているかどうかの違いは大きいです。だからこそ、選手としての価値以外に自分の武器を持つ必要があるのだと感じました。

ラグビーをやっていて一番辛かったこと

 今振り返ると、性別が理由で自分の好きなスポーツを奪われそうになった経験が一番辛かったなと思います。

女の子なんだからラグビー辞めなよと言われることが当たり前で、プレーする環境は常に男性の中。

女性だけでラグビーができる環境がなく、競技を続けていく未来を想像することのできない日々はとてもしんどかったです。男性は当たり前に続けていく未来が、進学先に、社会人になってもあるのに、女性はその未来がない。

好きなことを夢にできない現実を14歳で知った時は、とても悲しかったことを覚えています。

そこまでして、ラグビーをやりたかった理由

 高校生までは、私がラグビーをしていることで親に喜んでもらいたいという気持ちが強かったです。私には兄が二人いて、二人ともラグビーをしていたのですが、兄たちのラグビーを応援する両親がとても楽しそうでその姿を見ることが好きだったんですよね。次第に、私も兄たちのように親を喜ばせたい!という気持ちが湧いてきました。

 大人になってからはラグビーをやる大義が変わり、ラグビーの価値をフィールド内外で伝えられる選手になりたいと思うようになりました。

ラグビーというスポーツが教えてくれるものって、人生の中ですごく大切なことばかりなんです。

例えばラグビーには、「品位、情熱、結束、規律、尊重」という5つのコアバリューが存在します。

これは選手のみならず、ラグビーを愛する全ての人が持つべき価値観としてワールドラグビーが世界中の共通認識として提唱しています。スポーツの意味、価値をここまで言語化している競技は他に見ないですし、これこそがラグビーのもたらす意味だと思うんです。

私はこの価値を競技者としてもですし、広く伝えられる人になりたいなと思い競技を続けています。

逆に、ラグビーを嫌になったことは

 カズさんと出会った時期はすごく悩んでいて、当時私はオリンピックを目指してプレーしていました。しかし代表選考に影響を与えるであろう大会で左膝の前十字靭帯を断裂し、オリンピックの夢が絶ってしまった時に「私には何の価値があるの?」と思うようになったんです。

そんな時にアスリートキャンプに呼んでいただき、CREEDの理念をみて衝撃を受けました

「自分にいいこと、人にいいこと、地球にいいこと」

この順番がとても大事だということを、カズさんに教えていただきました。人や社会にいいことをしたとしても、自分が満たされていなければ持続しない。だからまずは自分が満たされる、幸せであるために何をしたらいいのかを考えることが重要なんだと感じました。

悩んでいた私にカズさんが、「アスリートってすごい自分の中にこもっちゃうけど実は世界って広いんだよ」と、いろんな選手の話をしてくださったり、同じように悩む選手たちが多いことを教えていただきました。その中で、アスリートがもっと自分の価値に気づき、人や社会の役に立つことができる未来を見せることで救われる選手も多いのではないかと考え、今はアスリート兼ライターとして言語化するお仕事をしています。

目標がない、モチベーションが湧いてこないという人にアドバイスするとしたら

 その気持ちすごく分かって、目標やモチベーションって置かれている状況に左右されることが多いと思うんです。女性の場合は感情的な部分があるから、生理周期にも影響を受けたり、男性の場合は、社会的な立場や人からの評価からの影響を受けると心理学で学びました。

そんな中で私がもしアドバイスできるとするならば、「目の前にいる人の役に立てることを探す」ことに集中することだと思います。

 チームスポーツは、気配りがすごく重要なんですね。ゲームをコントロールするポジションだったこともあり、常に味方の特性を活かすこと、みんなが気持ちよく能力を発揮できるようアシストすることを意識していました。そう考えた時に、味方にかける一つ一つの言葉や普段からの関係性はもちろん、味方の取りやすい角度でパスすることなど目の前にいる人が喜ぶことは何かを常に探すことが習慣になりました。これってビジネスの現場においてもすごく重要なことだと思うんです。

 意識して目の前にいる人のどんな役に立てるかを考えて行動していくと、周りから信頼されるし、チャンスを人が与えてくれたりもします。

最後にCREEDと一緒にやりたいこと

 このCREEDコラムはずっとやりたいと思っていたことの一つだったので、今回念願が叶いとても嬉しいです!

 CREEDに来ている会員の皆さんも本当に素晴らしい人ばかりで、選手同士だけでなく選手と一般会員さんの交流のきっかけを作れたらいいなと思っています。

 CREEDに来ている人の共通点は、「自分の人生を主体的に生きている」ことなんです。人生の主人公は自分であり、一度きりしかない人生をものすごく楽しんで生きているなと感じています。

たくさんの苦労があったり、挫折があったり、苦しかった出来事をどう乗り越えて今があるのか。

そんなお話が言語化していき、誰かの役に立てたら嬉しいですし、CREEDの魅力がもっと多くの人に伝えられるような活動をアンバサダーとしても積極的にしていきたいと思います。

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